女性40代からのダイエット【国の運動ガイドラインと正しい知識】

昔と比べて痩せにくくなったな…どんなダイエット方法を試しても結果が出ない…なんてことありませんか?
「よし、運動しよう」と気合いを入れても結果が出なくて続かない…なんてもったいない。
それは、やり方が合っていないだけです。

この記事では、みなさんの目標に対して正しい知識と運動をしていただくための基礎知識についてご紹介します。

日本が定めている国の運動ガイドラインに沿って解説していくので、一つ一つしっかり理解して読み進めていってください。本気でダイエットしたい方はこれを知っているだけでも、周りと比べ一歩リードできるかも⁉

女性の体の仕組みと特徴

まずは、ダイエットを決意されたあなたは素晴らしいです。いざ、こうして行動に移した気持ちを忘れず正しい知識をつけていきましょう。
さて、「体重が思ったより落ちない…」や「気を付けているのにどんどん増えていく…」のにはいろいろな要因があります。その中で特に女性は生理があるのでホルモンの変動が大きいです。女性ホルモンの変動と年齢による筋肉の減少が主な原因と言われています。なので、自分の体の仕組みと特徴を抑えていきましょう。

女性ホルモンについて

脂肪の燃焼を促してくれるエストロゲンは更年期を迎えると分泌量が減ってしまいます。
脂肪が燃焼しにくい体、太りやすい体になってしまうのです。

女性はホルモンの変動で一か月の中でも痩せやすい時期、太りやすい時期が存在するぐらいホルモンの影響が大きいです。そして、この女性ホルモンには「エストロゲン」と「プロゲストロン」の二種類があり、それぞれ役割が違いますね。

別名 働き
エストロゲン 卵胞ホルモン 脂肪の燃焼を促す働き
プロゲステロン 黄体ホルモン ・水分を溜め込む働き
・むくみ、イライラや精神的に不安定になる

プロゲストロンが多く分泌している排卵日前後の3~5日間は運動しても効果は出にくくなります。だからと頑張りすぎるとストレスになり、続かない…となるともったいないですよね。なので、この期間は無理をしないことがオススメ。また、男性ホルモンも増加してくるので、皮下脂肪だけでなく内臓脂肪も溜まりやすくなっています。

要するに、女性は40歳を過ぎるとホルモンの影響で太りやすさ、痩せやすさが変わります。

筋肉について

結論からお伝えすると、筋肉が減ると、太りやすくなります。
なぜかというと、筋肉が減ることで基礎代謝量が落ち普段の生活の中でも脂肪が燃えにくい状態になるからです。
この※基礎代謝量は全身の約60%もの割合を占めているのでもうすでに40を過ぎている体は普段の生活ですら脂肪を燃やしていない状態なのです。

女性の筋肉量のピークは20歳頃でその後ゆっくりと減少していき、30を過ぎると一年に一%ずつと急激に筋肉が減ってしまいます。タニタやインボディなどメーカーによって筋肉量の表記は変わりますが、基本的に女性の平均筋肉量は、体全体の約30%~40%と言われています。

基礎代謝とは…体温の維持や呼吸、心臓の鼓動や睡眠など、生命を維持するために必要なエネルギーのこと。

 

ダイエットする上での基本知識

 

女性の体の仕組みと特徴はいかがでしたか?
以下では、それを含めて知っててほしい基本知識を国の定めている運動ガイドラインに沿って大きく分けて3つ紹介していきます。
早く結果を出したい方は、ぜひ、押さえていきましょう。

食事

太ってしまう最大の要因は消費カロリーより、摂取カロリーが上回っているためです。単純に動いている消費カロリーより、食べている摂取カロリーの方が多かったら体重は増えますよね?いたって答えはシンプル。
ここで、絶対にやってはいけないことは食事制限のみのダイエットです。
これをすることによって、タンパク質不足が起き、筋肉が破壊され、より太りやすい体になってしまいます。

以下で、食事でのポイントを4つに分けて説明します。

カロリー、糖質、脂質摂取の自覚

今自分が食べている食事で、どのくらいのカロリー、糖質、脂質を摂っているのか自覚することで、少しずつ食べすぎを減らせていきます。

ただ、カロリー制限、糖質制限、脂質制限に力を入れすぎると、リバウンドしてしまいますし、上記に示した通り筋肉を分解してしまいより太りやすくなります。

要するに、取りすぎもダメですが、取らなさすぎもよくないのです。

運動量で異なりますが、女性の一日の必要な摂取カロリーの目安量は約1,400~2,000㎉とされています。
もちろん、目安内で少なければ少ないほど効果は出ますが、無理な目標を設定し、続かないのであれば自分ができる範囲で始めるといいでしょう。
糖質の一日目安量…エネルギー必要量の55%とし、1g=4㎉。なので、約770㎉~1100㎉=192g~275gの糖質量。
※厚生労働省:日本人の食事摂取基準

まずは、今自分が一日でどれくらい摂取しているのか自覚するためにも、ネットで調べるや、パッケージの裏の成分表を見てみましょう。

タンパク質の意識的摂取

カロリー、糖質、脂質と同じく摂りすぎては過剰カロリー摂取になってしまいますが、これも同様です。
摂らなすぎは筋肉の崩壊につながります。というのも、筋肉が増える仕組みの一つとして、筋トレをして筋肉に傷をつけそこにたんぱく質がしみ込むことでより丈夫な筋肉が作られます。なので、たんぱく質が足りないと筋肉から分解してしまいます。年代により一日の必要たんぱく量は異なります。ぜひ、確認してみてください。

一日のほとんどを座って過ごしている

座って過ごす事が多い
家事や職場への移動、買い物
軽いスポーツを行っている

移動や立ち仕事が多い
しっかりスポーツを行っている…
18~29歳 57~88g 65~100g 75~115g
30~49歳 57~88g 67~103g 76~118g
50~64歳 58~83g 68~98g 79~113g
65~74歳 58~78g 69~93g 79~105g
75歳~ 53~70g 62~83g

出典|厚生労働省:健康づくりのための身体活動・運動ガイド

▲慢性腎臓病を持っている方は一日のたんぱく質摂取量が決まっているため、かかりつけ医に相談してください。

水分量

一日の必要量の水を飲むことで、脂肪を燃やしやすい状態を作ってくれるので、ダイエットに最適です。

水分不足によって体はより水を溜め込もうとします。その結果、水が溜まりやすく代謝が悪くなったり、むくみの原因になるのです。では、なぜ水を飲むだけで体重の減少につながるのか。それは、体に必要量の水が満たされることで、血流がよくなり老廃物を出しやすくしてくれますし、代謝が上がって脂肪を燃焼してくれるからです。さらに、便秘解消にもなるので飲まないのはもったいないですよね。

ただ、一度にたくさんの量を飲むのは厳禁です。人の体は一度に処理できる水分量が決まっているので、処理できない分はすぐに排出されてしまいます。ですので、お水はこまめに飲んであげて下さい。

厚生労働省の研究では、一日2.3~3.3リットルを必要量としています。
この中で食事から摂れる水分量を1リットルとし、最低でも1.3~2.3リットルの摂取が推奨されています。

ここで「水じゃないとだめなの?」と疑問に思うかもしれないのですが、できれば飲料からも糖質やカロリーは摂りすぎたくないのです。そして、お茶などですと利尿作用も高く、全身に巡る前に出てしまいます。なので、水分摂取はぜひ水にしましょう。

三食、バランスの良い食事

三食バランスの良い食事が痩せやすい体を作ります。
上記で説明した、筋肉の崩壊が体重の増加につながっているということは、最低限筋肉の維持、もしくは、増やしていくことが健康的に痩せるためのダイエットでしたよね。

となるとまず、筋肉が増える仕組みの一つとして、筋肉の分解と再生は一日中行われています。なので、朝昼夜の三食の中で一食でもたんぱく質が偏ってしまうと筋肉が崩壊しやすくなってしまうのです。ですから、「カロリーを抑える」「食べ過ぎないように一食減らす」ではなく、゛一日三食摂取カロリーをオーバーしないように食べる”=「三食バランスのよい食事」が大事なのです。

運動

ダイエットのために筋肉をつけたい方は筋力トレーニングが一番効果的です。筋力トレーニングは筋肉を増やす有酸素運動は脂肪を燃やすストレッチは体を柔らかくし血流の巡りをよくする働きがあります。

この3つの運動を短い時間でも全て組み合わせることでより効果は上がると言われています。では、どのくらいの頻度で運動すれば良いかというと。最低限でも1日約8,000歩以上、60分以上の運動を週に2~3回としています。

下記図の厚生労働省の基準を見てお分かりかと思いますが、最低限健康を維持するためでさえこの量の運動をしなくてはいけません。さらに、仕事での動きや普段の家事は運動に含みません。なので結果、今のままでは簡単に体重は増えますよね。
家事をやる前に5分だけ、家事が終わったらそのまま5分だけとまずは、隙間時間で時間確保し運動していきましょう。

出典|厚生労働省 健康づくりのための身体活動・運動ガイド

睡眠

遅くても11時には熟睡している状態、1日7~8時間の睡眠が痩せやすい体を作るとされてます。
しっかりと睡眠時間が確保でき、ゴールデンタイムに熟睡することで基礎代謝が働き寝ている間でも脂肪を燃やしてくれます。そして、ホルモンの影響も大きいです。睡眠中に作用してくるホルモンは2種類。

食欲促進ホルモン(レプチン)…満腹中枢を刺激し食欲を抑えてくれ、エネルギー代謝を活性化。
食欲増進ホルモン(グレリン)…食欲増進を促し、脂肪を溜め込む。

上記の睡眠がしっかり確保でき安定した生活リズムが取れると中身から痩せやすい体に変わっていきます。

結果を出すコツ

「-5キロやせたい!」「お腹周りをなくしたい!」といろいろなダイエット方法を試した方もいるのではないでしょうか。
「思うように結果が出ない…」「始めたのはいいけど続かない…」と途中で諦めていませんか?
以下では、結果を出すためのコツと始めに持っていただきたいマインド面について4つご紹介します。

目標、理想を決める

ダイエットを始めるにもまず、目標を決めましょう。なぜなら、気持ちが落ちてしまったときに、思い出してまた頑張ろうとも思えますし、何を目指しているか分からなくなってしまった時に明確な目標があると戻ってこれるからです。

みなさんそれぞれ違うと思いますが、目標といっても「-5キロ痩せたい」や「ウエスト-3センチ減らしたい」と思い浮かぶ方がほとんどですよね。それだけでなく、その結果を出したことでなにができるか。そして、どのくらいの期間で達成できるかまで想像できるといいですね。例えば、「健康診断があるから元の体重に戻すために、次の健康診断までに-5キロやせたい」や「以前来ていたスーツが着れなくなったから、着れるように半年でウエスト-3センチ減らしたい」などです。

ダイエットしたいと思ったきっかけを思い出して頂けるといいかもしれませんね。結果、期間も定め、より明確な目標を立てられた方が結果を出しやすいです。

体重より体組成

体重より体組成ということは、数字より中身が大事ということです。

体重が減った=健康的に痩せた、とは言い切れません。なぜならば、筋肉量が減っている可能性があるということ。上記にも記載している通り、健康的に痩せたい女性にとっては筋肉量、基礎代謝量が大事でしたね。そのため、体重にばかり目を向けるのではなく特に※体組成の中の筋肉量、体脂肪率、BMI、基礎代謝量に注目していきましょう。

体組成とは…体を構成している成分の割合のこと(主に、体脂肪率、筋肉量、骨量、水分量)

そして、他にも体重より体組成に注目するメリットがあります。
体型、見た目です。40を過ぎてお腹周りが特に出てきたな…と感じませんか?
それは、体重が変わらなくとも筋肉が落ちて脂肪がついてしまったためです。

左画像…脂肪は体積が大きいのに軽い。
右画像…筋肉は体積は少ないのに重い。

このように、脂肪と筋肉は体積と重さが全然違います。

そういった意味でも、体重ではなく中身に気を付けていきましょう。

 

無理せず継続する

「継続は力なり」という言葉がある通り継続している方だけが結果を出せます。逆に言えば、無理しない程度でなければ、続きません。

「なにかを始めても私は長く続かない性格だから…」と諦めているあなた。理想が高すぎたり、すぐ結果を求めてしまっていませんか?なににでも共通する所かと思いますが、そんな簡単に結果に出ていたら日本人は肥満国家と言われません。
健康的に痩せたい女性は一か月に-1キロペース。多くても体重の約3%が理想とされています(例、60キロ=1.8キロ)

そして、なによりも楽しんで続ける。人間、お金を出して学校にでも行かない限り嫌なことをし続けることは難しいですよね。それと一緒で、これは自分で頑張ると決めた、自分のためだと覚悟を決め、その上楽しんで続けることが結果を出すコツです。

結果を記録する

今の現状を定期的に見ることでより早く成果が出ます。

やみくもにいろいろ試しても何が合ってて成果が出たのか分かりません。月に一回でも週に一回でも筋肉量、体脂肪率、基礎代謝量がどう変わったのかを見ることで自分の今の現状、傾向、課題が見つかります。そのため、「今のうちに一つ一つ試しこれを続けていけばこれからの対策にもなる!」というのを見つけていきましょう。

そこで、一つ確認して頂きたいのですが今持っている体重計に体組成の機能は付いていますか?
いままでも説明している通り、体重より中身なので、できれば体組成計を使っていただけるといいでしょう。

そして、いつも同じタイミング、同じ恰好で計るのがいいですね。というのも、一日の中で水分量はもちろん、少しですが筋肉量も体脂肪率も変わってしまいます。なので、「いつも朝起きてすぐにパジャマのまま計る」や「お風呂に入る前に何も服を着ないで計る」など同じタイミング、同じ格好で計るようにしましょう。

まとめ

ここまで40代女性の正しいダイエットに向けた基礎知識を国のガイドラインに沿って説明してきましたが、いかがでしたか?
筋肉とホルモンが体に大きく影響していることや食事での注意点など初めて知ったこともあると思います。

当たり前のことかもしれませんが、人間必要なエネルギーは入れてあげないと自分の体から栄養を吸い取ってしまいますし、自分の体で処理しきれないのは余計な脂肪となってくっついてしまい、なかなか落ちてくれないのです。

そして、体重計に乗って、「まだ変わっていない…減っていない…」と数字ばかりに目を向けると落ち込んでしまいます…数字ばかりにとらわれないで始める前と今の自分どう違うのかな?と考えてみてください。

もちろん、40を過ぎたからと言って必ずこれが当てはまるということではありませんが、基礎知識を知っているだけで今まで続かなかったけど、継続出来たり、楽しく運動できたりと変わるかもしれません!
ぜひ、これからのダイエットに活用してくださいね。

最後に、言ってしまえばジムに通うのが一番効果的です。というのも、正しいやり方でコーチが教えてくれる環境に飛び込むのが一番成果が出ますよね。ただ、家でやる場合、怪我をしなために運動の仕方がちゃんと合っているか気を付けながらやってあげて下さい。あなたの目指した理想に向けて応援しています。

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